経営コンサルタントを紹介する「経営堂」のホームページでの連載の第6回(その1)です。
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「社長の夢は何ですか?」
と尋ねると、いつも
「夢なんかどうでもいい。会社が儲かることが先決だ。」
と答える社長がいた。
夢を語ることに照れくさい思いがあることは理解できる。
ましてや経営が苦しいときに、
夢などを語っているよりも、
早く利益を上げろと言いたくなる気持ちは身に染みてわかる。
しかし、この社長のまわりの幹部も親族も、
いったい社長がどうしたいのか、何を望んでいるのかがよくわからない。
幹部社員が利益を上げるための思い切った方策を提案すると、
社長はわが社のプライドにかかわるとか、業界から白い目で見られる、などと
よくわからない理由で却下する。
儲かるなら何でもいいと信じていた幹部社員は、
どうやらそうでもないらしい、と学習する。
社長は何を目指しているのか?
この答えがわからず、フラストレーションが高まることになる。
この社長にじっくり話を聞いていくと、
彼なりに大きな夢を持っていることがわかる。
どんな社長も夢を持っていないはずが無い。
それが無ければとっくに社長の座を退いていたはずだ。
ただ漠然としたイメージを、的確に表現する言葉を持っていないだけなのだ。
ファミリーが夢を共有し、さらに社員と共有することは、
ファミリービジネスの大きな原動力になるものだ。
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