今回のコンファレンスで感銘を受けたワークショップのひとつに、
ジェームズ・ヒューズ氏のものがあります。
彼の講義はまるでジェダイマスター・ヨーダの話を聴くようでした。
ファミリービジネスは三代で終わる、という定説があります。
アメリカには、
"Shirtssleeves to shirtssleeves in three generations"
(三代経ったら手元にはシャツ一枚)
ということわざがあります。
日本語でも、
「売り家と、唐様で書く三代目」
ということわざがあるとおり、
世界中で同じ、ひとつの真実をあらわしているようです。
企業の寿命の研究を見ても、
三代目まで続く企業は全体の15%
といわれています。
ジェームズ・ヒューズ先生は、
弁護士として長年ロックフェラー家をはじめとして、
数多くのファミリーの資産管理や子弟教育に携わった方です。
彼のテーマは、
どうしたらこのことわざを脱却できるのか?
彼は、ファミリービジネスは200年のスパンで見るべき、
と言います。
200年と言えばほぼ7世代にあたります。
創業から3代目まで続く企業は、単に運が良かった、ということ。
そこからさらに7代目まで続けるには、
ファミリーの実力が問われることになる。
その中で特に重要なのは二代目の役割です。
自分自身の夢と、ファミリーの持つ夢をいかに折り合いをつけるか、
財産とビジネスを自分の所有物ではなく、
Stewardship:スチュアードシップ(天からの預かり物として扱う意識)
を育む仕組みをどのようにファミリーに定着させるかなど、
二代目が取り組むべき課題について、
奥の深い話を聞きました。
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