親子で口論になることが定期的に繰り返されることがある。
いつも同じようなきっかけで、同じようないさかいが繰り返されているとき、
その背景に、ファミリーで共有する、「触れることが恐ろしい大問題」が
潜んでいることが多い。
これを、プロブレム・メンテナンス・サイクルと呼ぶ。
このサイクルを維持することで、
恐ろしい問題をやり過ごすことができる。
加齢によって体調が思わしくない父親と、その仕事を手伝う娘さん。
普段はとても仲の良い親子だが、
父親が弱気になると娘は猛烈に怒りだし、父親を非難する。
毎回、母親が仲裁に入って口論が収まることになる。
2週間に1回程度これが起きる。
「もし父上が弱気のままだと何が起きるのか?」と娘さんに尋ねると、
「父は夢をかなえないまま死んでしまうかもしれない。」との答え。
ここに全員が共有している、触れたくない大問題がある。
ビジネスファミリーには、
こういった問題を触れずにしまっておくのではなく、
思いやりに満ちたファミリーの帽子をいったん脱ぎ、
現実を直視するビジネスの帽子をかぶり、
ファミリー全員で、きちんと話し合う勇気が必要になる。
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