経営コンサルタントを紹介する「経営堂」のホームページでの
私の連載の第4回(その2)です。
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ファミリー会議のメリットは、下記のとおりだ。
1) 絆の強いファミリー
失敗するファミリーは、「自分とあの人は何が違うか」に目が行きがちである。
「お兄さんのほうが優遇されている」、「いとこの○○はずるくて無責任すぎる」、
などと言っているうちに、互いの共通点や相手の善意に目を向ける習慣を失ってしまう。
成功するファミリーは、「我々は何を共有しているか?」に意識を向けている。
共通の価値観、共通の目標、ものの見方やビジネス観を共有しようと努力する。
自然と互いの話に耳を傾け、信頼関係を強くすることになる。
自分はファミリーメンバーとして何ができるか、と考えたときには、
将来に向けて、企業の戦略、資本、事業承継について学ぶ必要も出てくる。
ファミリー会議を通して、ファミリーメンバーはリーダーシップや、衝突する意見を合意に導く方法、傾聴、プレゼンテーション、マネジメントや会議の進行について学ぶ機会も増える。
このようにして養われた能力や、ファミリー全員が参加しているという責任感は、企業が困難に直面したときには、強い力として発揮される。
まさにファミリービジネスの価値を高める、強力な資源になるのだ。
2) 強いビジネス
オーナーの一族が結束し、強い決意と高邁な理想を掲げると、そのメッセージは、従業員にとって心強い励みになるものだ。会社が困難な状況にあるときも、オーナー一族の一貫したメッセージは。従業員の心配を安心感に変える力がある。
ファミリーの明確なビジョンは、会社の独自性を際立たせる。
ファミリーのネットワークは、人材の採用にも効果を発揮する。ファミリーメンバーが紹介する人材は、一般の採用よりも信頼度が高い場合が多いのだ。
3) 次世代のオーナー形態のプランニング
次の世代に株を誰がどのように持つか、会社の戦略をどうするか、次のリーダーは誰なのか。
これらのプランは、ファミリーの意向とコミットメントの強い影響を受けるもの。
将来の計画に対しても、ファミリー会議はファミリーの一貫したメッセージを発信する場になる。
4) ファミリーメンバーの就業ルール
未熟なファミリーメンバーがいきなり大きな権限があるポジションに着いたり、明らかに親族の身びいきと思われる採用があからさまに行われることは、非ファミリー従業員にとって意欲がそがれることだ。
ファミリーメンバーのうち、ビジネスに参加できるのは誰か? 義理の親族はどうなのか? 入社までにどのような経験が必要なのか? 学歴を問うのか?
これらの条件を明確に定め、合意しておくことで若い人たちの目標になる。 また、社員にも伝えることで身びいきと受け止められることも無くなり、風通しがよくなる。
5) 財産の管理
ファミリー会議で相続した財産の管理について話し合うことは、次世代の教育に大きな効果がある。相続した財産を、自分の私物としてではなく、ファミリーが預ったものとして扱う価値観を養うことができる。
6) 事業承継計画
リーダーシップの承継については、通常は遅れがちになるものである。
ファミリー会議でこの問題を扱うことで、ファミリー全体の協力体制を作ることができ、
引き継ぐ側、受け取る側。双方にとってやりやすい環境ができる。
このように、ファミリー会議を定期的に行うことは、ファミリービジネスにとって非常に効果の大きいものである。
■法則その4■ ファミリー会議はファミリービジネス成功への第一歩。
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