町のお医者さんには、ファミリーの名前を看板にする、
ファミリービジネス(?)が多い。
世代交代して若先生が院長になると、
先代の先生のファンだった患者さんが離れていくケースも多い。
町のクリニックでも、先代の経営、診療方針と意見が合わず、
世代交代がうまくいかない例もあると聞く。
埼玉県草加市の内山医院では、このような問題は一切無かった。
若先生は病院に勤務していたが、実家のクリニックに入る前から
院長交代について父親と話し合ってきた。
3年ほど前に院長を交代したが、以前からの患者さんは相変わらず
内山医院を頼りにして通い続けている。
新しい患者さんも増え、クリニックはますます繁盛している。
かといって、若先生は院長に就任してから何もしなかったわけではない。
むしろクリニックは大きく変わった。
順番を待つ子供達のために院内にプレイルームを作った。
クリニックのクレドを作成し、
クリニックが目指す姿、
スタッフが大切にすべき信条、行動規範を定め、
それまでは無かった毎朝のミーティングでこれを共有している。
スタッフと合宿を行い、そこでクリニックのシンボルマークを
全員で検討し、ロゴマークとマスコットキャラクターを作った。
このロゴマークのデザインを元に、クリニックの外装を新しくした。
順番待ちの時間を無くすために、予約システムを導入した。
このような改革を、若い院長は引退した父親に逐一相談しているが、
父親は一切反対せずに承諾してる。
この3年間でクリニックは大きく変わっているが、
その根底にあるものは変わっていない。
先代が心がけてきた、、患者さんたちとの会話を大切にすることだ。
クリニックのクレドもそのことを中心に作られている。
精神を受けつぎ、形を新しくする、
息子は父親や父親と働いてきたスタッフを大切にし、
父親は息子を信用し、口出しをせずに見守る。
理想的な世代交代の姿を見せていただいた。
内山医院 http://www.内山医院.com/
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