ファミリービジネスの発展にとって、社外取締役は大きな助けになる存在です。
ファミリー、ビジネス、オーナーシップの調整機能としての取締役会に、
社外取締役は不可欠といってよい存在です。
「全国社外取締役ネットワーク」の「季刊 社外取締役」(Vol.21-2010.3)に、
長年ジョンソン社で社長を務め、現在は多くの会社の社外取締役として活躍する
西川盛朗氏が、「双方の立場から学んだ社外取締役のあり方」として
まとめられた、社外取締役が機能するためのポイントをご紹介します。
- 企業の発展のステージによって社外取締役への期待は異なり、この点を人選に活かす。
- 社外取締役は長期的な企業価値の向上に貢献すべき。
- 「企業理念」を評価する。
必要なら修正や書き換えを。理念がお題目に終わらず、組織の隅々まで活かされる仕組みかどうかに注目する - 成長をあきらめないように、経営陣に常にチャレンジし、助言を行う。
- 社外取締役は「煙たいが、有難い」存在でありたい。
- 「昔の名前」で出ている…ことは避ける。
マーケットは急速に変わっており、社外取締役も際勉強が必要 - 「上から目線」は避ける。
株主から委託されるとはいえ、依頼するのは経営者。引き受ける前に相互に「期待と役割」を文書で確認する。経営の監視業務だけを役割とし、上から見下すような姿勢はとらない。 - 社外取締役も経営者から評価を受けるべき。
社外取締役は経営陣を監視し、評価する存在であるが、同時に経営陣からも「期待と役割」に沿って評価してもらう。これが良い緊張感を生むことになる。
社外取締役の心得として書かれているものですが、
ファミリービジネスのオーナー経営者にとっては、これらのポイントで社外取締役を選任し、
互いの役割を確認する指標になるものです。
西川氏は、ジョンソン社では社外取締役を依頼する立場、現在は依頼される立場であり、
この両方の経験から学んだポイントは価値が高いものです。
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