公私混同を起こした大王製紙の井川意高氏が自身の懺悔録(『熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録』双葉社2013年)で述べている通り、彼は依存症でした。アルコール依存の告白をされていますが、ギャンブルに対しても抑制が利かなかったことは確かです。
ビジネス能力の高いオーナー経営者やその親族が依存症になるケースが多いことを意外に思う方もあるかもしれません。けれども、私の所属するファミリービジネスのアドバイザーの団体である、米国FFI(Family Firm Institute)では、毎年の総会で依存症に関する講演が定番になっているほど、実はオーナー経営者は依存症に陥るほど強いストレスにさらされているのです。
依存症は経営学の範疇ではないかもしれませんが、私は同族経営のための経営論が発展し、実務に応用されるようになれば、依存症に陥る経営者は激減するであろうと考えています。
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