アメリカのファミリービジネスでは、ファミリーメンバーが結婚するときに、
将来の配偶者に対して株式の扱いなどに関する
「婚前契約書」をかわすことが多い。
二組に一組は離婚するといわれるアメリカでは、
株の分散を防ぐための手立てが必要だからだ。
弁護士立会いで契約書を説明し、署名を求めるのだが、
結婚を前提にした相手に離婚を前提にした契約を求めるのは、
誰でも気持ちが良いものではない。
言い出すほうも気の重いことだ。
ファミリメンバーのこのような「婚前の憂鬱」に対して、
アドバイスする記事があった。
(Family Business Magazine Winter 2010)
「ビミョーな問題を安心して結婚相手に話すための7つのアドバイス」
1.事実を良く知ること
2.結婚生活という大きな計画の一部分として婚前契約書を位置づける
3.話し合いに邪魔が入らない場所と時間を選ぶ
4.恐れから話すのではなく、ポジティブな気分で背景と必要性を説明する
5.始めは弁護士を入れずに話し、考える時間を与える
6.新生活のファイナンシャルプランを話し合うことから始める
7.結婚式直前では、強要されたとして裁判所が認めないことがあるので、
早めに契約する
情熱的に結婚を話し合う二人にとって、
このような話を持ち込まなければいけないということは、
少しかわいそうな気もするが、
このような取り決めが家憲に盛り込まれていれば、
当人の悩みも半減されることと思う。
ビジネスファミリーのメンバーと結婚するということの意味を、
事前にしっかり話し合っておくことは、
将来の二人の生活にとっても、きっと役に立つことになるはずだ。
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