三円モデルが意味するのは、それぞれの立ち位置でニーズや利害が異なるということです。
例えば、配当に関して、AやDのオーナーシップに位置する人は、できるだけ多くの配当を得たいと考えますが、Cのビジネスに位置する人にとっては、配当をできるだけ抑え、将来のための投資や昇給の原資にして欲しいと願います。
家族、親族の関係を考えると、Bのファミリーに位置する人は、家族みな平等に扱われ、ビジネスにおいても他のファミリーメンバーと同等のポジションを与えられることを望みますが、CのビジネスやAのオーナーシップに位置する人は、たとえ創業家の一員であっても、能力のある人だけが重要なポジションに就くべきであると考えます。
最も複雑な立ち位置は、Gの位置、つまり3つの円が重なるところです。オーナー社長、オーナー経営者はここに位置するわけですが、ビジネス、オーナー、ファミリーの3つの異なるニーズを調整する立場です。この複雑さは、客観的な立場で三者の調整を行うのでなく、自らがその中に身を置きながら調整を行う必要があるところにあります。
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